たとえ世界を知らぬ井の中の蛙だとしても
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唐突ですが私は幻想楽/団が大好きです。
つまりS/o/u/n/d H/o/r/i/z/o/nファンです。
そんな幻/想楽団の陛下が六月十九日に誕生日を迎えるそうです。
にわかファンだとしても、知ったからにはお祝いしたい!
ということで、S/o/u/n/d H/o/r/i/z/o/n風味なアビスを書いてみた。
本編捏造です。
これがどの曲を参考にしているか、解る人は同志!
ちなみにカプ色は無し。
台詞などは「ナラカ」を参考にさせていただきました。
つまりS/o/u/n/d H/o/r/i/z/o/nファンです。
そんな幻/想楽団の陛下が六月十九日に誕生日を迎えるそうです。
にわかファンだとしても、知ったからにはお祝いしたい!
ということで、S/o/u/n/d H/o/r/i/z/o/n風味なアビスを書いてみた。
本編捏造です。
これがどの曲を参考にしているか、解る人は同志!
ちなみにカプ色は無し。
台詞などは「ナラカ」を参考にさせていただきました。
「イオン!」
焼け付くような熱気の中、緑の少年が身体に光を纏わり付かせながら立っていた。
その光は見慣れているが、しかし用途としては全く見慣れぬものであった。
今使われている力は、未来の選択肢の内の一つを示すための力だった。
「…………やがてそれがオールドラントの死滅を招くことになる。
ND2019、キムラスカ・ランバルディアの陣営はルグニカ平野を北上するだろう。軍は近隣の村を蹂躙し要塞の都市を囲む。やがて半月を要してこれを陥落したキムラスカ軍は玉座を最後の皇帝の血で汚し、高々と勝利の雄叫びをあげるだろう。
ND2020。要塞の街はうずたかく死体が積まれ、死臭と疫病に包まれる。ここで発生する病は新たな毒を生み、人々はことごとく死に至るだろう。これこそがマルクトの最後なり。
以後数十年に渡り栄光に包まれるキムラスカであるが、マルクトの病は勢いを増し、やがて、一人の男によって国内に持ち込まれるであろう」
金色の光が踊るように彼に纏わり付く。足下には透き通った石――――――――譜石が落ちている。彼が詠む未来の選択肢を刻んだ石だ。
それを見ながら、朱色の青年が仲間を連れて緑の少年へと走り寄る。
「やめろ、イオン! やめるんだ!」
青年の手が少年の方に触れかけた時、少年の身体から力が抜け、後ろに来ていた青年の伸ばした腕の中に崩れ落ちる。
それを凍り付いたかのように立ち止まり、見つめる黒髪の少女。
青年と少年の会話の中、栗毛の少女が二人に近づくと、再び金色の光が少年と、そして栗色の少女を包み込む。
光に触発されたのか、黒髪の少女はゆっくりと力なく項垂れながら、けれど白くなるまで拳を握りしめて少年の下へと歩いて行った。
「……イオン……さま……」
絞り出すように、否、実際絞り出したのだろうその擦れた声は、それでもしっかりと少年の耳に届いていた。
「もう……僕を監視しなくていいんですよ……アニス……」
「ごめんなさい、イオン様! 私……私……」
唇を噛み締め、涙を堪え後悔に打ち震える黒髪の少女。
彼女に優しく微笑みながら、少年は言葉を紡いだ。
「なら…………僕のお願いを、聞いてください」
恐らくそれを誰よりも待ち望んでいた少年は、自分の最期だというのに、それでも浮かべる微笑に曇りはなかった。これより先の
「僕は…………
今までを思い出すように瞳を閉じ、少年は細く細く息を吐き出した。
「…………だから、生きてください。どんなことがあっても、諦めずに生きていってください………………これから手にするモノを愛する為に」
小さき者と嘲笑う、残酷な歴史の
「どんな困難が訪れようとも、絶対諦めたりはしないで…………それが、僕のお願い……です」
「イオン様……ッ」
伏せられた瞳は二度と開かれることはなく、緑の少年は三度金色の光に包まれ、光の粒子へと解け、空へと昇っていった。
腕の中の重みが軽くなっていき、やがて無くなるのを感じ、朱色の青年は唇を強く噛んだ。
やがて、朱色の青年も緑の青年のように解け、消えるのだ。だが、それが怖いと感じるよりも今は、助けられなかったという嘆きが青年を包み込む。
仲間達も皆、沈痛な表情で青年の腕の中、緑の少年がいた場所を見つめている。
彼らに出来るのは、緑の少年の優しい最期の願いを叶えると誓うことだけだった。
新創世暦2018年、『導師イオン』死去。
一度封じられ、復活した障気を消滅させる
譜石を基に、『聖なる焔の光』、一万のレプリカと共に障気を消滅させる。
その後、『聖なる焔の光』、『栄光の大地』で『栄光を掴む者』を打ち倒し、
新創世暦2020年、『聖なる焔の光』帰還。
奇しくも死んだものとされ、墓前で成人の儀が執り行われた日、儀式に参加しなかった仲間達の前に姿を現す。
その腰には、
「………………どうして、ここに?」
「約束、したからな」
その後、彼らがどうなったかは歴史のみが知る。
嗚呼、願わくば彼らに
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