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たとえ世界を知らぬ井の中の蛙だとしても
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 と言うわけで早速書いてみました。
 ネタがね、どうしても止まらないのです。仕事中も脳内で考えようとッ(仕事しろ、社会人)
 そのうち文章とか増えてきたら、目次とかを作りたい。ああでもその前に、「はじめに」とか「ABOUT」とかかしらん。

 私の固定CPはアシュルクです。
 駄目な人は回避プリーズ。














 最初に目を開いた時、まさか、と我が目を疑った。次に正気かどうか疑った。それから、夢ではないか、と。
 けれどそれが夢でないと、現実であると解った時の喜びといったら!
 思わず叫び出し、恥も体面も気にせずに辺り構わず誰彼構わず、はしゃいで抱きついてこの胸を貫いた歓喜を伝えたくなってしまったぐらいだ。
 だが実際、そんな不審な行動をすれば監視の目がきつくなってしまうだろう。第一、目覚めたばかり、生まれたばかりの身体ではなかなか思うように動けない。
 だからこそ、耐えた。
 胸の奥で今でも燻り続ける言葉を。

 そう、七年もの間、ずっと!

 身体が動くようになった後も。
 言葉を流暢に操れるようになった後も。
 水面下でのみ、表立たないように細心の注意を払って動くのみに留めていた。
 だが、その苦労も今日で終わりだ。
 今日、耐え難い水面下での活動が終わり、全てが始まりの時を迎える。
 これから始まるのだ。終焉へのカウントダウンが。
 一歩間違えれば、全てが無に帰す日々が。
 ああ、漸く君に会える。
 会えたら胸の中だけでいい、どうか言わせて欲しい。

 オリジナルとかレプリカとか関係なく、オレは君に倖せになって貰いたかったんだよ。

 その、一言だけを。




















「おーい、ルーク。いつまで寝てるんだ?」

 ノックと同時、『親友』の声が扉越しに聞こえた。どうやら彼は、オレがまだ眠っていると思っているらしい。
 当たり前か、とも思う。生活リズムを不規則にしがちなのはもはや癖だ。その所為で、この時間まで寝ていることもままある。
 壁に掛かった時計はもう午後を指し、日差しは高い。
 文字を綴っていた手を止め、開いていた日記帳を閉じる。存外重い音を立てて閉じられたそれに鍵を掛け、大事にその日記帳を隠し場所に仕舞い込む。鍵はペンダントとして首に掛ける。
 日付をもう一度確認し、先程仕舞ったのとは別の「普段の日記帳」を取り出す。
 先程仕舞ったのは、自分の心の内を、誰にも語れないことをつらつらとぶつけるための物。取り出したのは誰の目にも触れてもいい、本当にその時あったことを書き留めるための物。
 その「普段の日記帳」を服の内ポケットに突っ込み、同じ場所に値の張るだろう、不必要な装飾品を多数突っ込む。

「起きてるっつーの! オレはそんなに非常識じゃねーぞ、ガイ!」

 言葉と共に扉へと歩き、乱暴に開く。
 その向こうでは、金髪長身の青年、ガイ・セシルが苦笑を浮かべていた。

「この前、今日より遅く起きたのは誰だったかな」
「う゛っ。あ、あの時はあの時だろ」

 言葉と表面上、渋い物を食べた感じを含ませ、それから話題を変えるようにオレはガイを見上げた。

「んで、何の用事だよ?」
「ルークにお客様だ。ヴァン様がいらっしゃってる」
「ヴァン師匠が? 今日は稽古の日じゃないだろ」
「火急の用だそうだ。旦那様達と応接室で待ってる」
「そか。んじゃ行かねーと」

 ガイの言葉は予想通りだった。ヴァン・グランツ師匠が今日という日に現れることは既に決定事項。
 そして、彼女が現れるのも。
 だからこその支度なのだから。
 ガイに別れを告げると、オレ――――――――ルーク・フォン・ファブレは応接室へと単身向かった。

 さあ、終わりと始まりの歌を奏でよう。





始まりにしてはめちゃくちゃ短い……。
じ、次回に期待……?
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